GOOD DESIGN AWARD2025年度受賞
株式会社中央住宅
戸建分譲設計本部 設計一部
プロデューサー:品川典久
ディレクター:高橋元毅
デザイナー:大井川隆、堀越駿平、峯岸克弥、佐久間達也
コンセプト
船橋市に計画する南側に道路が連続する全14邸の分譲住宅です。同一接道の街並みにみられる単一的な街並みや単方向からの採光や通風といった分譲住宅が立ち並ぶ現状が多い中で、「通り庭」を計画することで豊かな環境や統一感の中にも豊な表情のある分譲住宅の提案です。
自然を享受しながら十見同士のコミュニティを育む
特徴
互いに隣り合う敷地境界線側の通り庭
テーマ性を持たせた通り庭が間に覗く心地よい街並を形成
明確な機能と共有の意識を持たせた通り庭を構成
フェンスを設けずシームレスに空間を共有
日本で多く販売される建売住宅は、統一感は取れているものの単一的な外観、変化の乏しい街並みが続く街並み散見されます。南道路では駐車場、庭、建物と独立してゾーニングされることが多く、広大な庭を取る傾向にあります。多様なライフスタイルの増えた中で広大な庭は用途があいまいの為、維持管理が徹底されておらず、街のファサードとなる庭の取り方に問題があると考えます。また南側の日当たりを意識した不動産的な考え方により計画されることの多い建売住宅において、南道路の単面接道の日当たりや通風の取り方などを考えることで、パッシブデザインを室内にも取り入れより豊かな空間が出来るのではないかと考えました。
1. 分譲住宅地の枠から一歩踏み出し、近隣住人を含めた多様なコミュニティ空間の創造と醸成の取組み
2. 様々なステークホルダーとの産民横断型連携による生産背景を知り愛着を生む住宅トレーサビリティや食育体験
3. 分譲地の配棟だけでなく住まいにおいても太陽光や通風を考えたサスティナブルな街区・住まいのデザイン
庭を細分化して、広大な庭から用途を変えた庭を提案します。庭を分化させたことによって出来る余白や隙間は建物の日当たりや通風にも寄与し、豊かさな暮らしも実現します。庭は広大な庭から道路から大きく広がる迎えの庭とアプローチとなる通り庭に用途を分散させます。迎えの庭は建物とプライベートが表に出やすいセミパブリック、通り庭は隣地とデザインによる空間の共存におり、さらに細かいセミプライベートとして住民のコミュニティの範囲もコンパクトにすることで小さな単位から街全体へコミュニティが広がる空間づくりをしています。通り庭は緑豊かな「彩」、広場のような「園」、落ち着きと気品のある「品」の3種を設定し多様な風景を演出します。道端で挨拶をするように通り庭でお隣さんと交流し、迎えの庭で活動しさらに隣と交流します。街の中心には公園(パブリック)を配置し、小さな外部活動が街全体のコミュニティ形成へと繋がっていきます。
審査員評価
従来型の配棟計画は奥行感のない、また南側のみに開放された画一的な関係性となっていたが、そのような問題を分析し、改善した配棟計画は路地状の通り庭をつくり、この通りが住宅玄関のアプローチとすることで、庭がお隣さんとのバッファゾーンとなり、外部に生活が拡張しやすくなり、そこから良好な距離感で関係性をつくることができることを評価した。集まって住むからこそ、人々の暮らしを豊かにする可能性を高めていく試みは今後も期待される。
GOOD DESIGN AWARD
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