GOOD DESIGN AWARD2021年度受賞
株式会社中央住宅
戸建分譲設計本部 設計一部
デザイナー:株式会社中央住宅 野村壮一郎、酒井かおり ポラス株式会社 上田亮、荒和英
厚川産業株式会社と共同受賞
春日部桐箱工業協同組合+厚川産業+中央住宅という「団体+建材メーカー+住宅メーカー」の地域パートナーシップにより開発された、人に優しい住空間の創出を叶える無垢桐材の内装用壁パネルです。
桐は四季があり湿度の高い日本の気候風土に適した木材として古くから日本の暮らしに根付いてきました。しかし現在は伝統工芸品としての側面が強く、その表層の軟質により建材での採用を避けられてきたため、有用性の活用は限定的でした。
そこで私たちは桐材の軽さや断熱性、調湿性、復元性、難燃性、防虫効果といった優位性に着目し、職人のハンドメイドによる加工を体系化。独特の柔らかい手触り感や色ムラ感を楽しめる意匠建材を製品化しました。
団体+建材メーカー+住宅メーカーの地域パートナーシップにより開発
特長
シルキーウッド(フラット浮造り:自然派オイルステイン)
シャイニーウッド(フラット浮造り:オイルステイン+ミルクペイント)
シャビーウッド(フラット浮造り:ミルクペイント)
ピュアライン(溝加工:ミルクペイント)
国内の総合建材メーカーでは一部収納部材以外はほぼ取扱いのない状況であった「桐」。 埼玉県の伝統的手工芸品指定の桐箱。地域産業育成の柱とする春日部桐箱工業協同組合や桐箱製造を創業とする建材メーカーと知り合ったことから、桐の優位性を引き出す建材開発と採用住宅をセットでデザインし、地域産業の活性化と良質な住環境の創出を目指しました。
NC制御加工による製品ベースのオートメーション化。製材等のベースとなる加工にはNC制御機械加工やCAD・CAMを導入し、0.1mm単位での精巧な加工・製造を行います。桐箱組合所属の伝統工芸士認定職人の指導のもと、浮造りや塗装等の仕上げを一枚一枚丁寧に手仕事で行います。そして手仕事範囲を表層に絞ることで、ハンドメイドでありながら集中した施工環境の構築と安定生産を実現しました。
桐板の特性を最大限引き出しながらも様々なインテリアを構成できるようにナチュラル系からカジュアル系、アート系まで幅広くデザインを構築しました。そしてどのデザインでも基準としたのは「自然である」こと。桐の軟質により生活でつくであろう微細な傷を想定し、表層の手触り感と夏目を削る浮造りの立体感を残しながら塗装を施しバリエーションをつくりました。
審査員評価
その軟質性による加工難度や維持管理の難しさから、高い機能性を持ちながらも内装建材としては使用されることの少なかった桐を製品化した試みは評価に値する。その軽さ•断熱性•調湿性•復元性•難燃性•防虫効果といったいいことづくめの材料であるが、製造効率の視点からこれまで家具への需要に留まった訳だが、職人によるハンドメイドによって実現される浮造り加工や多重塗装によって工芸的美しさを空間に持たせるという発想により、意義ある結果を望めると思われる。更にその手工芸的視点を生かし、一枚単位での出荷を可能とし、セット買いせずに済む無駄の無さも建材の枠を超えて、一つのプロダクトとして扱える可能性を持っている点にも可能性を感じる。
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