GOOD DESIGN AWARD2023年度受賞
株式会社中央住宅
戸建分譲設計本部 設計二部
ディレクター:鈴木征道
デザイナー:大井川隆、鈴木征道、屋代誠、宮崎俊信
緑がつなぐ住民同士の
コミュニティと
自然を享受する暮らし方を提案
コンセプト
限られた敷地の中で、敷地境界をシームレスにすることで生まれた空間を、住民が憩える外部空間の創出と、グリーンフローにより街全体のつながりを持たせた計画とした。緑がつなぐ住民同士のコミュニティと自然を享受する暮らし方を提案。
各邸の建物と建物の間の余白を共存するように計画し、境界には要所にベンチを置き、そこで腰かけ、気軽に緑を楽しんだり、子どもたちが集まったりできる空間を計画。地役権設定をしてお互いに権利を与えて強制的に維持管理してもらう方式ではなく、空間の心地よさから自発的に良くしたいと思い、自然と人とが共存することを目指した。
子どもたちがのびのびと暮らせる建売住宅
特徴
白を基調に、石積調や木目調の外壁をアクセントに
住の真価を追求した、くつろぎの空間
人が自然と集まって会話や交流が生まれるようベンチを設置
両方向からコミュニケーションのとれるカウンターを備えたステージリビング
デザイナーの実体験から、今回のアイデアは生まれた。走り回る庭がない敷地では、大人が車や自転車が来ないか気にする横で、子どもたちは道路まで出たり、またフェンスをすり抜けながら、お互いの敷地を行ったり来たりして遊び場の範囲を広げる。その様子から着想を得て、街の中心で交流ができれば、お隣だけでなくもっと広く、そして車等を気にすることなく安心でき、大人も子どもも楽しめると考えた。住民の交流が増え、家族という単位だけでなく、大人・子どもが安心して心豊かに暮らせる暮らし方が増えると、これから育っていく子どもたちも創造的で、感受性豊かな子どもが増えていくだろう。
昔の井戸端会議や路地裏コミュニティのように人が自然と集まって会話や交流が生まれるように、ゆっくりとおしゃべりでき留まるきっかけになるようベンチを配置。また、街の中心に意識が集まるように、アプローチ導線や庭とリビング配置を考慮して計画し、陽だまりになり人が自然と集まる空間を計画。それぞれの共存空間の緑が四季とともに変容しながら、ここに住む楽しさと心地よさをつないでいる。これまでの道路側でのコミュニケーションが街の中心へと移動し、住民同士が優しいつながりをもてるようになった。
夜間に各住戸の外部灯を自動で点灯し続ける、ポラスオリジナルの「灯かりのいえなみ協定🄬」を締結。街並をやさしく照らし景観をより美しく印象的に演出するとともに、街の安全性や防犯性を高める。
審査員評価
近年、戸建て住宅が集まるミニ宅地開発のプロジェクトが増えており、そのそれぞれが、共有の緑や路地、庭を設ける等して、家という単位を超えたコミュニティの形成に寄与しようと独自の取り組みを志している。 その中でこのプロジェクトは、住戸の配置・形状を工夫し、複数の共有の庭に個性を持たせたり、2方向に抜ける工夫をしており、今回の審査を行う中で、同様の他事例の一歩先を行く印象であった。 今後のさらなる発展として、共有の外部空間が住宅内部の間取りや仕上げ材にも影響を与えるような、連続的な体験価値がこの場に蓄積されることが期待される。
GOOD DESIGN AWARD
農を軸とした地域交流型分譲住宅
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グッドデザイン・ベスト100選出
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