GOOD DESIGN AWARD2020年度受賞
株式会社中央住宅
戸建分譲設計本部 設計二部
デザイナー:池ノ谷崇行、本堂洋一、蕪木孝典、日山麻子、小瀧愛美、屋代誠、篠崎信彦、藤田哲也
埼玉県春日部市では、荒れる休耕地が問題となっています。休耕地を活用した新旧住民の交流の場をつくり出すことで、地域の強みである「農」を介して継続的なコミュニティを育める街をデザインしました。
元農家(旧住民)は貸すだけ、新住民は借りるだけではなく、コミュニティ創出の場となるためのルール決めを行いました。種まきから管理、収穫までここでは継続的にコミュニケーションを図る。新住民の子ども達の情操教育に役立つとともに、元農家の収入源にもつながります。
特長
新旧住民のコミュニケーション
農園とフットパスでつながる分譲地
元農家(旧住民)は貸すだけ、新住民は借りるだけというわけではなく、新旧住民のコミュニティ創出の場となるためのルール決めを行った。地域の強みであり、家庭菜園などで一般の人の関心度が上がっている「農」を介して、一過性ではなく種まき~管理~収穫までの定期的かつ継続的なコミュニティ醸成の機会を得ることを可能とした。
住まいに近い場所での農業体験や各種イベントを通じて、子ども達に農業の大変さや楽しさを“実地体験”してもらう。家族や新旧住民とのコミュニケーションが増え、子ども達の“顔が見える”地域に。土の感触や作物や草の香り、とれたての野菜を味わうなど、「農」の喜びを五感を使い全身で体験することは情操教育にもなる。
継続性を増すため新住民は組合を立ち上げ農家と農園の利用契約を取り交わす。これにより元農家は休耕地を有効活用できるだけでなく、長期的な収入を 得ることが可能になる。また指導・管理する農家にも収入が入る仕組みとする。さらに、既存住民も農園を借りられるようにし、地域の歴史に触れ、 その輪が広がる取り組みとしている。
審査員評価
農家の高齢化に伴い休耕畑が増加している市街化調整区域において、建て売り住宅と農地の利用契約を結び付け、農家には収入をもたらし、「農」に関心のある新住民には農業の経験を得られる仕組みを構築。さらには地域の既存住民も農家から畑を借りられるようにすることで、新旧住民の継続的なコミュニティ形成を後押ししている。生産緑地の2022年問題が控えるなかでの休耕畑の活用方法として注目に値する取り組みとして、評価された。
GOOD DESIGN AWARD
グッドデザイン・ベスト100選出
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GOOD DESIGN AWARD
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